発表があってからこれは絶対にブログに記しておきたいと思っていたことなので、万感の想いを綴りたい所存。
まず何よりも最初に…… 研究生の皆、正規メンバー昇格おめでとう!
研究生については何度か紹介の記事を書いてきたけど、その時からまたメンバーの変遷もあった。
正直そもそも研究生という名称があまり好きではなかった。募集要項では確かに研究生からスタートして成果により正規メンバーに昇格しますというものだったけれど、実際は正規メンバーに昇格できなかった2期生に後になって研究生という名称を付された形だった。
研究生としての活動
これまでの活動は本当に苦しいものだったと思う。成果により昇格と言ったけど、研究生にはまともなアイドル活動も許されていなかった。まずメディアへの露出が少なく、やっと始まったSHOWROOMも立ち消え、研究生に与えられた乃木ここも1回限りに終わった。乃木坂にとって最も重要ともいえる「16人のプリンシパル」でも研究生は数人ずつによる日替わり出演、乃木坂での歌やMVへの参加も無かった。
年に数えるほどしかないライブではバックダンサー、全国握手会のステージに至っては挨拶のみである。もちろんシングル特典の”個人”PVを作ってはもらえないので、その他”研究生”としてひとまとめにされていた。なら自由にブログを書けるのかというとそうではなくリレー形式での日ごとの持ち回り、モバメも正規メンバーと一緒に始めさせてもらえず、755も最初研究生には許可されなかった。
なら主な活動は何かというと、専ら1日5部制の中で1部にだけ割り当てられた個別握手会によるファンとの交流である。2期生を知ってもらうチャンスであったかもしれないペアで握手をするという全国握手会では、正規メンバーとはもちろん組ませてもらえず、研究生だけに用意されたレーンは常に人が途切れていた。
つまり、チャンスも与えられないので人気が出るわけもなく、人気が出る余地もないのでチャンスが与えられないと最悪のスパイラルに陥っていた。「干され」という言葉がこの状況を端的に説明できるかもしれない。
その実態は固定選抜偏重によりアンダーですら厳しい活動を強いられていたのに、誰が見ても乃木坂46に”46人”というそれだけの人数での活動の枠が無かったことは一目瞭然。ならば「どうして2期生をとったんだ?」と皆が口を揃えるのは当然である。
2014年少しずつ少しずつ乃木坂46内部の状況は好転していったのだと思う。研究生ではない正規メンバーを見てみると、メディア出演も一部アンダーと選抜の境界がどんどんと曖昧になり、アンダーライブが始まったことにより非選抜メンバーにも、ぐっと乃木坂46としての存在価値が高まった。しかし”正規メンバー”と”研究生”の差はあまりに大きすぎ、決定的な変化はついぞ訪れなかった。
ただNOGIBINGO!2で2期生に活躍の場が与えられたのはきっと大きかった。僕が2期生を知りトークショーまで行ったのはこれがきっかけだった。そして2期生の実態を知れば知るほど本当にやるせない想いばかりが募り、より一層皆を支えたい気持ちが強くなった。
メンバーの変遷
堀、北野の選抜入りに続いて、2014年3月2日、2期最年長まいちゅんがアンダーに昇格した。それからまもなく経った3月22日、年長組の1人である西川七海が卒業することとなった。元AKBであり2期のお姉さん的存在でもあったこと、特に米徳ちゃんが慕っていたことを思うと活動から1年を迎えようとしたこの時期、全てはここに始まったのかもしれない。
それからは研究生9人、そしてすぐ2.5期の相楽が復帰してまた10人体制となった。
6月からはアンダーライブに研究生も参加することが決まり、なんとかギリギリの状態で活動を維持していたのだと思う。このアンダーライブへの参加も最初は期間限定としており、研究生にどれだけの精神的な負担を強いたかは忘れてはいけない。しかしその8月、研究生を中心になってまとめていた伊藤かりんの昇格が決まったとき、これは本当にまずいと思った。
案の定、恐れていた最悪の事態が現実のものとなり、その後すぐ矢田・米徳の2人が”卒業”した。公式には”活動辞退”と語られたが、そんな悲しい言葉を使ってほしくはないというのが2期生の想いだった。2人の卒業セレモニーは10月18日の個別握手会にて行われることとなった。
伊藤寧々、矢田里沙子、米徳京花ご挨拶@パシフィコ横浜 レポー | 乃木坂46 運営スタッフ 公式ブログ
アンダーもまた1人また1人と辞めていく中、その頃から少しずつ研究生にも活動の機会が与えられていったように思う。乃木坂46に対する熱い想いを語っていた矢田ちゃん、きっと乃木坂46の次の世代を担っていたはずの米徳ちゃんも辞めてしまったこの時、全てが遅いとしか思えなかった。ブログはもう消されてしまったけど、2人きりの最年少、米徳ちゃんが1人残されるみり愛に向けて、一緒に乃木神社で成人式をあげる約束果たせなくてごめんと語って去っていった。けど、そんなことない絶対に約束果たそうねと語ったみり愛の言葉はいつか実現してほしいと願ってる。
あの世界とこの世界と | 乃木坂46 北野日奈子 公式ブログ
正規メンバー昇格に向けて
2人が去った秋、研究生もこじ坂の活動に参加することが発表された。「風の螺旋」。研究生にとって初めてアイドルとして歌割りとポジションが与えられ、MVへの参加も決まった瞬間だった。ただしAKB48として。それから何度かこのチームでAKB48のステージに立ち、2曲目「傾斜する」の楽曲も与えられることとなった。この「傾斜する」が収録されたアルバム「透明な色」では、アンダーと研究生が初めて一緒になって作りあげた楽曲「自由の彼方」も収録されている。劇的に状況が変化したことが形となって見えてきた。
それからグラビアやインタビューへの登場も格段に増え、アンダーの番組「のぎ天」に参加させてもらうこともできた。正規メンバーだけであったグラビア誌、季刊乃木坂にも相楽、琴子、みり愛の3人だけは参加することもできた。登場できなかったメンバーにもぜひなんらかの機会を与えてあげてほしいと思っている。
きっとアンダーライブを通して成長したのは、正規メンバーであるアンダーだけではなかった。もちろん研究生を引っ張ることでアンダーたちの意識が大きく変わっていったのは目に見えて分かるものだった。格段に1期生と2期生の距離が縮まったのもこのアンダーライブだった。そしてなにより、研究生は自分たちに初めてスポットライトが当たり、ちゃんとしたステージに立つことでどんどんとアイドルとしての自覚が芽生えてきたように見えた。
12月に行われたアンダーライブ2ndシーズンファイナル公演では、8000人キャパの有明コロシアムでアンダーメンバーと一緒になって全員センターという大舞台を経験することになる。ただし本人が一番思い悩んでいたから、山崎だけはセンターに立てなかったことをいつかのその日のために記憶しておいてほしい。
そして11thシングル「命は美しい」の選抜に相楽伊織が選ばれたことで、2015年1月、研究生は残り6人となった。
それから琴子みり愛が中心となってソログラビア/ペアグラビアに呼ばれたり、蘭世が楽天SHOWTIMEの準レギュラーになったり、唯一地方在住の絢音ちゃんに至っては秋田のローカルアイドルとして遊撃活動も行っている。
秋田)乃木坂46鈴木さんも登場 県警特別警戒出動式:朝日新聞デジタル
このようにして研究生ながら活動の幅も広がり、ついに2月2日、研究生念願の個人ブログが開設されることとなる。
“そろそろだな”と。
2015年2月22日、乃木坂46デビュー3周年ライブ。ついにその時がやってきた。
乃木坂46、3周年ライブでサプライズ連発 研究生全員昇格&新プロジェクト1期生募集も
ステージ上、業務連絡と題されたサプライズで現研究生6名の名前が読み上げられ、全員の正規メンバーへの昇格が発表された。
ここまで2013年5月の初お披露目から、もうすぐ2年が経過しようとしていた。
代表して蘭世とみり愛が昇格に寄せた思いを語ったけれど、多分その時初めて公の場で本音そして弱音を吐いたように思う。「ずっとつらかった」そんな言葉は本当は聞きたくなかったけど「ああ、やっぱりそうだよな、つらかったよな。おつかれさま。ありがとう」という気持ち。
ステージ上で泣きじゃくる研究生たちを見ていて、これまでの2期生皆の苦労を思うと涙が止まらなかった。真っ先にみり愛の頭に抱きつき泣き崩れた伊織は、2.5期生として途中合流した後、他の研究生を差し置いて真っ先に選抜入りすることを強いられ一番悩んでいたのだと思う。それがやっと皆の昇格が決まって、自分に背負わされた重圧から解放された安堵の涙に見えた。同じ2期生や苦労をともにしてきた1期アンダーメンバーたちも一緒になって涙を流してくれて、代わる代わる”元”研究生のもとにお祝いと励ましの声をかけに行っていた。もちろん選抜メンバーもこれから一緒に頑張ろうと言葉をかけてくれて、2期生の加入からちぐはぐだった乃木坂46というチームがやっとスタートラインに立った瞬間だと思った。この2年の間に10人のメンバーが去り、他にも大きなマイナスを未だに引きずり続けた再スタートだった。
研究生たちの昇格に寄せた想いはこれらのブログにある通り。
1人想いがあふれすぎてタイトルを忘れている蘭世とかいう子もいるけれど。
2015年は乃木坂46第2幕のスタートと語る。
乃木坂46 11thシングル「命は美しい」Music Videoが遂に解禁!!…|ニュース|乃木坂46公式サイト
過去に挑戦、過去を打ち破り、そして過去を脱ぎ捨てるような11thシングルとともに2015年、2期生は本当の意味で”乃木坂46“としてのスタートを切った。
11thシングルには”元”研究生だけが歌う「ボーダー」が収録される。2期生だけで作りあげる楽曲はこれが初めてのことだ。その歌詞では彼女たちの昇格を暗示し、ついにボーダーを越えて与えられた自由の中で、自分たちの未来を自分たちの力で勝ち取れというメッセージが読み取れる。
11thシングルには、これまで研究生がお世話になった伊藤監督による”最後の研究生”PVが収録される。これが撮影されたのはまだ正規メンバー昇格前である。
あの尺で6人ですからどうしてもストーリーというよりはですが、今までを振り返れるような感じにしました。お楽しみに。 ちなみに、昇格知らなかったけど、結果知ってたような作りになり、 というか、なんとなく最後だろうなぁと思ってて。
— 伊藤衆人 (@wpsodoru) 2015, 3月 4
この最後の勇姿を見届けられたら、晴れて僕も”研究生”ヲタクを卒業できるのだろうと思う。
元研究生のみんな、昇格おめでとう。
これからが本当のスタートだと思うから、頑張って下さい。
ずっと応援してます。
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